キンセンイシモチ

キンセンイシモチ

キンセンイシモチ Apogon properuptus   (Whitley)

キンセンイシモチはこのブログでも何度か紹介しましたが、「今日の魚」で紹介するのは初めてです。黄色の地色と白色線のある、綺麗な魚です。

分布

日本では千葉県以南に見られますが多くなるのはもう少し南です。テンジクダイ科魚種は熱帯性のものが多く、本種もそうだと思われます。四国沿岸では浅瀬で見られます。

名前の由来

かつてイシモチと呼ばていたのは、現在「ニベ」と呼ばれる魚の類です。そのうちの現在の標準和名シログチと呼ばれる魚は「イシモチ」と呼ばれていました。

由来は、本種の頭部には大きな耳石があるためです。この耳石は硬骨魚の全てにありますが、魚によって大きさ、形は様々です。そして、テンジクダイの仲間も5,6cmという小さな体長の割には大きな耳石を持っているのです。

属名のApogon(アポゴン)というのは、テンジクダイ属の属名です。ギリシャ語でa~というのは、「~ない」、pogonというものは「ヒゲ」という意味です。

欧州の人々は、この仲間をヒメジの類に近縁だと考え、下あごにひげを持たない本属魚種に「ひげがない」とつけたようです。確かに、背鰭が二基であることなど、ヒメジに一見してよく似ています。実際にオオスジイシモチやスジイシモチは、ヒメジ類といることもあるようです。

習性

テンジクダイ科の魚は口の中で卵を育てるマウスブリーダーです。この様な行為は他にもアゴアマダイ科の魚やカワスズメ科の魚の一部に見られ、原始的な硬骨魚であるアロワナもこのような習性を持ちます。本種も口の中で子供を育てます。卵は最初橙色ですが、3~4日後には銀色になり、おおよそ一週間で卵は孵化します。しかし、稚魚に大量の餌を与えなければならず、さらに親が卵を食べてしまうこともあるようで、繁殖はなかなか難しいです。

利用

テンジクダイ科魚種は一部の種を除き、食用になりません。全長20cm以上になるリュウキュウヤライイシモチなどは食べられますが。本種やマンジュウイシモチ、ネオンテンジクダイなど、テンジクダイでも色彩が美しいものは観賞魚になります。

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