フィリピン魚51.ハナオコゼ

フィリピン魚51.ハナオコゼ

今日のフィリピン魚は、アンコウ目、カエルアンコウ科のハナオコゼHistrio histrio (Linnaeus)です。

ハナオコゼは「オコゼ」という名前がついていますが、カサゴ目の魚とは関係ありません。カサゴ目・カサゴ亜目の中でも、フサカサゴ科・オニオコゼ科・イボオコゼ科・ハオコゼ科などのなかには和名に「オコゼ」とつくものがみられます。これらと分類学的位置が離れた魚にも「オコゼ」という名がついている、オコゼカジカ(ケムシカジカ科)、あるいはミシマオコゼ(ミシマオコゼ科)の魚がいます。オコゼというのは通常、有毒のカサゴの類の総称として使われています。

本種を含むカエルアンコウ科は西部太平洋に7属ほどが知られていますが、多くの種は海底を「歩く」ように移動する (旧和名のイザリウオの由来の一つ) のに対し、本種は流れ藻について大海原を漂うという特異な種です。分布域も広域ですが、東部太平洋など、一部分布していない地域があります。

ハナオコゼの胃から出てきた魚たち。一部同定困難なものも。

肉食性がつよい魚として知られ、かなりの大きさの魚さえも捕食してしまいます。他の魚と一緒に飼育するのが難しい魚で、アクアリストを悩ませます。私は採集しても、持ち帰らないようになりました。

色彩は流れ藻にカモフラージュするのに役立ちます。流れ藻の合間に隠れて寄ってきた魚を捕食します。体の表面には擬態に役立つ皮弁がありますが、体表はなめらかでほかのカエルアンコウの仲間とは違った手触りの魚です。

シャーレの中に入っていた魚のうちの1匹です。これはおそらくフエダイ科の魚の幼魚。写真個体の胃の中から出てきました。

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コメント

  1. kimi より:

    紀伊大島の港の中のロープに絡まった流れ藻で見ますがいつの間にか居なくなります。他のカエルアンコウ類と同じく泳ぎが苦手なくせに流れ藻から流れ藻に渡り歩いてるのでしょうか。

  2. 椎名 より:

    そうですね、柏島の港の上で、泳いでいるのをしばしば見ています。ロープ伝いではなく、実際に泳いでいますよ。遅くて素手でも掬えそうですが・・・