ヒトスジタマガシラ

ヒトスジタマガシラ

今日は購入していた珍しい魚が届きました。スズキ目・イトヨリダイ科・ヨコシマタマガシラ属のヒトスジタマガシラ。

イトヨリダイと言えば、体がピンク色で黄色くて細い縦線があり、(少なくとも私のブログの読者の多くの方にとっては)食用魚としてよく知られている魚であるが、ヒトスジタマガシラは灰色の地味な体と、体側に黒い縦線が1本あるのが特徴。

一見地味なのだが、両眼を結ぶ水色と黄色のラインがきれい。

でも前鰓蓋には鋸のような棘があって注意しなければいけない。なおこの棘があることによって、イトヨリダイ属やキツネウオ属とは区別することができるようだ。

また眼下骨に大きな棘があることで、タマガシラやアカタマガシラなどを含む、タマガシラ属の魚とも区別できるようだ。上の写真、赤いドーナツ丸でしめしたのがそれ。

胸鰭基部には目立つ黒い線が入る。魚類検索には同定のポイントとしてあげられていないが、ヒメタマガシラとの区別にはある程度使えるかもしれない。また、TRac、日本語でいえば背鰭棘条部中央下側線上方横列鱗数がヒトスジタマガシラでは5~6、ヒメタマガシラでは4なのも特徴のようだ。ほか、ヒメタマガシラは尾鰭上葉が伸びないのも特徴。

ヨコシマタマガシラの仲間はインド-西・中央太平洋に広く分布し(ハワイ諸島にはいない)、サンゴ礁域やその周辺の砂底に生息しているものが多い。このヒトスジタマガシラもサンゴ礁周辺の砂地に生息し水中写真で撮影されることも多い。日本では今回採集された高知県沿岸の他に、愛媛県愛南町、琉球列島、台湾、西太平洋沿岸に分布する。インド洋にも分布するといわれるが他の種類と混同されている可能性が高い。ただアンダマン海やオーストラリアのインド洋沿岸にはいるらしい。

ヒトスジタマガシラは沖縄で釣れるのだが多くは全長20cm~30cmほど。しかしこの個体は特に大型で、全長は39.9㎝に達していた。しかも尾鰭上葉が途中で切れるような感じでこの大きさなので、本当の全長はもっと大きいかもしれない。北方に分布するものはヒトスジタマガシラだけでなくやや大型になる魚がある傾向があるようだが、この個体もそういうものかもしれない。

今回はお刺身に。

あらの煮物。

特に刺身が美味しい。沖縄では食用魚となっていて市場にも出るようだ。今回は高知県の市場で水揚げされたもの。本州ではめったに見ないが、四国では土佐清水以布利から愛媛県愛南まで、時々水揚げされる。

こちらは愛媛県愛南町で2014年に採集された個体。

●イトヨリダイ科

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