ムラサメモンガラ

ムラサメモンガラ

亜熱帯の奄美諸島「よろこびの島」喜界島から曇りの日は肌寒い地へとやってきてしまったムラサメモンガラ。喜界島の極々浅いところにはこの魚がたくさんいるらしいのだが、残念ながら私は見ていない。

モンガラカワハギの仲間は派手な色彩のものが多いが、本種もかなり鮮やかな色彩をしている。特に眼の下方から鰓付近にまで達する青い帯と、口からやはり鰓孔付近にまで達する赤いラインが鮮やかだ。また背中の赤・緑の帯(緑色の方は写真の個体では上手く出ていない)と、腹部の線、複雑で不思議な模様を持つ魚である。

分布域はインド-太平洋域。日本では千葉県以南の太平洋岸にすむが、基本的には熱帯域に生息する魚で、琉球列島以南に多く見られる。またインド-太平洋域に生息する熱帯の魚は喜望峰をまわるような分布をしないことが多いが、本種は東大西洋沿岸にも生息するようだ。

隆起サンゴ礁の島である喜界島には多数のモンガラカワハギの仲間が生息している。しかし今年の5月に喜界島を訪れたときには、全くこの仲間を見ることはできなかった。2011年の船釣りではクマドリ、アカモンガラ、クロモンガラ、メガネハギ、さらに漁港でタスキモンガラと、色々見られたのだが不思議なものだ。本種はごく浅い場所にもみられ、浜からの投げ釣りやルアーでも釣ることができる。

ムラサメモンガラ属は日本には4種が知られている。磯採集で出会えるものは本種の他タスキモンガラ、クラカケモンガラで、ごく浅い場所に生息している種類である。しかし日本産のもう1種であるソコモンガラは水深150mほどとかなり深いところから採集されている。なかなかお目に罹れない、幻のモンガラカワハギだ。

綺麗な魚なのだが性格はルリスズメダイ以上に獰猛で、魚は食べられたり鰭や体などをかじられたりする。場合によってはコードの類もかじられてしまうので要注意。他の魚と一緒に飼育するのには向いていない魚ではあるが、人によく慣れるといわれ、単独飼育ならばこの仲間の飼育は面白いに違いないだろう。

モンガラカワハギの仲間は、カワハギの仲間ほど食用とはされていない。種によってはシガテラ毒のおそれもあるというのだが、その前にその色彩から敬遠されるケースもあるのかもしれない。

●モンガラカワハギ科

シェアしてね

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSやってます