ツマグロカジカ | 魚のブログ

ツマグロカジカ

久し振りに北海道の魚シリーズ。

スズキ目・カジカ亜目・カジカ科・ツマグロカジカ属のツマグロカジカ。

カジカの仲間はよくハゼの仲間と間違えられやすい。暖かい海ではハゼの仲間が多数みられるが、北の海では少ない。そんな感じでカジカの仲間が繁栄しているのだが、カジカの仲間はハゼの仲間よりもずっと大きい。マハゼの「尺」はかなりでかいが、カジカの仲間では30cm位ある種も多い。勿論数cmの小型種も多いのだが。トゲカジカのように70cm位ある大型種は、小さなズワイガニを丸のみにしていたりする。ハゼとズワイガニを同じ水槽に入れたらハゼは食べられてしまうかもしれない。

ツマグロカジカも全長30cmほどになるカジカの仲間だ。分布域は岩手県・島根県隠岐以北の各地沿岸で、北海道では全沿岸で見られる。このほか魚類検索図鑑によれば相模湾でも見られるようだ。生息水深は数10~150mくらいで、釣り、刺し網、底曳網などにより漁獲される。

Fishbaseによればツマグロカジカ属魚類は北太平洋・北大西洋に7種が知られている(うち1種は西サハラ産となっているが・・・さて?)。そのうち日本産は5種。見分け方は眼隔域の骨質板の有無だ。これらの5種は頭部背面に多数の骨質板があるが、眼隔域の骨質板の分布が重要な同定形質なのである。

  1. 骨質板が眼隔域の中央部のみにあるもの。
  2. 骨質板が眼隔域を完全に被うもの。
  3. 骨質板が眼隔域にない(あるいはわずかにある)もの。

この個体の骨質板は骨質板が眼隔域の中央部にのみある。この特徴に当てはまる日本産ツマグロカジカ属は2種類で、ツマグロカジカとアイカジカの2種である。

ツマグロカジカとアイカジカは一見よく似ており見分けにくいが、胸鰭の模様を見たらわかりやすい。

黒く太い帯があるのがツマグロカジカ、その胸鰭の太い帯の間に数本の細い帯があるのがアイカジカ。尾鰭の形も若干違い、ツマグロカジカは尾鰭の後縁が少し湾入するが、アイカジカはまっすぐに近いようである。ただこの個体はまっすぐに近いようにも見えるが。
アイカジカは以前写真を撮影していたと思ったが、結局見つからなかった。アイカジカの分布はツマグロカジカの分布と似ているが、アイカジカは茨城県近海まで分布している。

他の3種はハゲカジカ、セビロカジカ、チカメカジカで、ハゲカジカは石川県・福島県~北海道全沿岸。セビロカジカは北海道でも北東部にないといないようだ。チカメカジカは北海道の東部と岩手県・福島県に分布している。やや深い場所にいるものが多いことや、カジカの仲間は同定が難しいことも多いため、あまり気にされていないかもしれない。はたして出会うことができるかはわからないが、ぜひ出会いたい魚だ。

今回はクロメヌケや近いうち紹介する魚と一緒に煮て食べたが、かなり美味であった。汁物も美味しいと思われる。汁物には肝臓と卵を入れることを忘れてはいけない。これは友人の坂口太一さんからのいただきもの。ありがとうございました!

●カジカ科

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