ヨコスジカジカ

ヨコスジカジカ

北海道シリーズ。

カジカの仲間は初見の種が多い。このヨコスジカジカも、私にとっては初めて見るカジカである。

ヨコスジカジカは比較的大きくなるカジカの仲間で北海道では食用になる種。検索図鑑によれば大きい個体では体長36cmにもなるということだったがこの個体はやや小さ目で しかし、私にとってはじめてのこのカジカ。喜びは大きい。

今回の個体は雄の個体だった。ヨコスジカジカの雌雄は腹鰭に違いがある。雄は軟条が長く伸びていて、黒っぽい斑が多数ある。雌は普通の魚のような腹鰭の形をしている。写真の個体の腹鰭は大きな胸鰭に隠れてしまった。

前鰓蓋に大きな棘がある。カジカの仲間は前鰓蓋に格好いい棘があるのが多い。

本種によく似たものに、クジャクカジカがいる。クジャクカジカは体長30cmになり、ヨコスジカジカとよく似ているが背鰭の第2鰭膜が最もよく切れ込む。今回のヨコスジカジカも第2鰭膜が切れ込んでいるように見えるが、クジャクカジカの鰭膜の切れ込み方はこれとは違う。興味がある方は是非調べてほしい。学名Hemilepidotus papilioと打ってググる、あるいはFishbaseに打ち込めばヒットするだろう。

もうひとつの見分け方は鱗である。この仲間は腹側と背中側に小さな鱗の列があるが、ヨコスジカジカではほぼ同じ大きさなのに対し、クジャクカジカの体側腹側の鱗の列は小さく細かいのだ。またヨコスジカジカとナメヨコスジカジカは鱗の様子も異なる。ナメヨコスジカジカは臀鰭基底付近に明瞭な鱗列がないのに対し、ヨコスジカジカでは明瞭な鱗列が臀鰭基底にあり、それは臀鰭基底後端にまで達する。

ヨコスジカジカ属は北太平洋から6種が知られていて、日本には3種が知られる。東北地方太平洋岸に生息している種もいるが、北海道の沿岸に多く見られる仲間である。クジャクカジカは北海道の全沿岸~アラスカ湾まで、ナメヨコスジカジカは北海道の太平洋岸、オホーツク海沿岸~アラスカ湾まで、そしてヨコスジカジカは茨城県以北の太平洋岸と北海道全沿岸、ロシア沿海州、朝鮮半島、ロシアのコマンドルスキー諸島まで分布している。この3種の中では最も東よりな分布の種なのか。

食べ方は色々ある。今回は鍋+うどんで食べてみた。肝や生殖腺も食べることができ、かなり美味しい。並ぶ鱗もあまり気にならない感じであった。カジカの仲間の大型種は鍋や汁物で美味しいものが多い。

今回の個体も坂口太一さんに送っていただきました。ありがとうございました。

●カジカ科

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