ヌマガレイ

ヌマガレイ

5年以上ぶりに登場。
カレイ目・カレイ科・ヌマガレイ属のヌマガレイ。

ヌマガレイはカレイ科ではあるが、(すくなくとも日本近海産のものでは)眼が体の左側にあることがほとんど。カレイ科の魚では、眼が体の右側にあるものが多いが、たまに眼が体の左側にある個体もいる。もっとも、それは「たまに」であり、ヌマガレイのようなケースは日本産種の中では珍しいといえそうだ。

ヌマガレイの体には骨質の小突起がある。1個1個が小さいもので、有眼側はもちろん、無眼側にもある。有眼側のものは薄い茶色っぽくわかりやすいが無眼側のものは白くて写真では見にくい。でも確認できるだろう。その他の特徴としては、背鰭や臀鰭の縞模様。このように明瞭な縞模様を有する日本産カレイ科魚類は他にマツカワ、トウガレイなどがいるが、これらの種類は鱗があるので区別は容易。このブログでも以前にトウガレイについて書いているので、参考にしてほしい。
ヌマガレイ属は分類学的にはイシガレイ属と近縁であると考えられる。鱗がなく骨質の板があるのがイシガレイの特徴。この両種の間の交雑個体も知られている。

ヌマガレイは汽水域は勿論、カレイの仲間では珍しく淡水域にも入ることが多い。同じように先ほどのべたトウガレイも汽水域に入る。またヌマガレイもトウガレイも沿岸の海域に生息し、分類学的に近い仲間とされるイシガレイも温帯域の浅海域から河川の汽水域に生息している。
他の沿岸性のカレイ同様に投げ釣りで釣れる。他、刺し網などの漁法でも漁獲されている。ヌマガレイは口が小さく、甲殻類などの底生動物や小型の魚などを捕食すると考えられる。分布域は北海道~島根県までの日本海、千葉県までの太平洋岸で、茨城県以北に多い。海外では朝鮮半島の日本海沿岸~カリフォルニアまでの広い範囲に分布していて、北米産のものは眼が体の右側にあるのもいるそうだ。Fishbaseのサイトでも、眼が体の右にある個体が紹介されている。

ヌマガレイは意外なほど味についていい評判を聞かないが、以前食べたものは臭みもなく美味しかった。今回は煮つけにして食べてみた。皮はやはり小さな突起があり、皮ごと食べることはしにくい。皮は外して筋肉を食したが美味であった。今回の個体は卵を持った「子持ち」の個体であったが、卵も美味しいものだった。なお今回の個体は北海道産で、坂口太一さんに送っていただいた。ありがとうございました。

●カレイ科

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