アラハダカ

アラハダカ

今日ご紹介する魚は、ハダカイワシ目・ハダカイワシ科・ススキハダカ属のアラハダカ。ハダカイワシ科の魚は日本に87種も生息しているのだが、このブログではハダカイワシ科の魚をほとんど紹介していなかった。どろどろになったハダカイワシ属の魚を紹介してきただけで。ということで同定済みのハダカイワシ科魚類としては、このブログ初登場となる。

このアラハダカは昨年、雑誌の磯遊びイベントで三浦半島へ行った際、別の磯で拾ったもの。採集というわけではなく、もうすでにお亡くなりになっており、浅い潮溜まりでぷかぷかと浮いていたのだ。鳥に捕食されていないので幸運であったが、残念ながら尾部が若干欠けていた。

ハダカイワシ、という名前から鱗がはがれやすいものを想像しやすいが、このアラハダカは強い櫛鱗ではがれにくいという特徴をもっている。鱗が光っていて綺麗だ。ススキハダカ属は日本に7種がいるが、このアラハダカが一番普通に見られるかもしれない。一応とある方にもお問い合わせしたのだが、アラハダカでよいとのことだ。

▲2枚ともアラハダカのSAO. 2枚目は分かりやすく色を付けている。

近縁のウスハダカも北海道~九州の太平洋岸に分布するが、アラハダカとウスハダカでは肛門上発光器(SAO)の様子がことなる。アラハダカのSAOは折れ曲がるのに対し、ウスハダカはそのようなことがなくまっすぐに近い配置になっている。また見た目もアラハダカの方が幾分ほっそりしている感じだ。ハダカイワシの仲間は基本的に発光器の配置や数、胸鰭や臀鰭の軟条数などをあわせて同定するため、それらの形質が写っていない写真では同定が出来ない。最善の方法は自分で触って確かめることだ。

▲アラハダカの鰓蓋上端付近

日本産のススキハダカ属魚類は他にススキハダカ、ヒカリハダカ、イバラハダカ、ヒサハダカ、ヒシハダカの5種が知られる。鰓蓋上縁に特徴があるものが多く、ススキハダカは鰓蓋上縁が面白い形になっているし、ヒシハダカは鰓蓋上端が背方を向く。ヒカリハダカやイバラハダカ、あるいはヒサハダカといった種は鰓蓋上端が鋸歯状になる。アラハダカとウスハダカの鰓蓋上端は、鋸歯状になっていない。写真で鋸歯状になっているように見えるのは鱗である。

アラハダカなどのハダカイワシ類は一般的に深海魚とされているが、実際には浅いところと深いところを回遊している。昼は深海(400m以深)にその身をひそめるが、夜間は浅いところにまで上がってくるという。この個体もそうなのだろうか。

日本近海の分布域は千島列島から九州-パラオ海嶺とかなり広い。海外では朝鮮半島、太平洋、インド洋、大西洋、メキシコ湾とかなり広い範囲に生息している。ハダカイワシと異なりやや小形で鱗もはがれにくく食用にはされていないようだ。体長8cmになる。

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コメント

  1. 小三郎Jr より:

    クビナガウオノカンザシ
    ご無沙汰しています。ウオノカンザシが寄生しているのでは?アラハダカからクビナガウオノカンザシが採取されています。珍しいと思います。ネット検索しても画像は有りません。

  2. 椎名 より:

    お久しぶりです!コメントありがとうございます、また返信が遅れてもうしわけないです。珍しい寄生虫でしたか・・・勿体ない事をしてしまいました。