キチジ | 魚のブログ

キチジ

北海道シリーズも残りあとわずかとなりました。今日はスズキ目・キチジ科・キチジ属のキチジ。

キチジ科の魚はメバル科の魚と似ている。学者によっては、キチジ科をメバル科の中に入れているが、メバルの仲間とは異なることが多いようだ。

▲キチジの頭部

▲深海性のメバル属(メバル科)魚類であるアコウダイの頭部

キチジの最も大きな特徴は、眼下骨系の頬の部分に棘があること。メバルの仲間は、頭部にこの棘がない。また眼の上にも多数の棘があり、メバル科よりもフサカサゴ科に近いような印象を受ける。ヒメキチジは名前が似ているが、口が本種と比べてやや小さく、頬部の棘の数が本種よりも多い。

胸鰭の中央には欠刻がある。メバル科の中にも欠刻があるのがいるが、本種ほど深くはない。ヒメキチジは本種に似るが別科とされる。しかしながら本種のような、大きな欠刻のある胸鰭をもつ。

キチジ属魚類は北太平洋に3種が分布している。うち日本近海に生息しているのは2種。本種とアラスカキチジだ。背鰭棘は細い感じ。背鰭棘の鰭膜には大きな黒色斑があり、これが明瞭であることでアラスカキチジと見分けることができる。またアラスカキチジは本種よりも体が長めな印象。このアラスカキチジはカナダのものがたまに日本のスーパーでも販売されている。

アラスカキチジは茨城県以北の北太平洋からベーリング海を経てアラスカ、カリフォルニア半島にまで広く分布するが、キチジの分布域はそれほど広くなく、島根県・相模湾以北(ごくまれに三重県)~アリューシャン列島までである。日本に分布しないキチジ属Sebastolobus altivelisはアリューシャン列島からメキシコのバハ・カリフォルニアにまで分布する。背鰭第3棘が長く伸びているのが特徴のようだ。生態はどの種も深海産。キチジは水深1500m以浅の深海に生息し、アラスカキチジも同様だが、この種は浅瀬にまで現れることがあるという。実際に、水中写真も撮影されているのだ。

キチジの仲間は通称キンキとよばれて食用になる。肉は柔らかめで、煮物や鍋などで美味しい。坂口太一さん、ありがとうございました。

●キチジ科 ●メバル科

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