テングハギ | 魚のブログ

テングハギ

2013年の11月に採集して以来冷凍庫で眠っていた魚。スズキ目・ニザダイ亜目・ニザダイ科のテングハギ。

テングハギといえば、成魚は頭部にある大きな「角」が特徴的な魚だ。しかしある程度大きくならないと「角」は生えてこない。それのない若魚は独特の体形であるため同定は困難ではないが、稚魚の同定は写真からだけでは難しい。

日本産テングハギ属は15種がいるが、その中でも背鰭棘数は重要な同定のポイントになる。多くは5~6棘であるが、ボウズハギなどのように4棘のものがいたり、ミヤコテングハギなどのように7棘のものがいたりする。

さらに背鰭棘の長さも同定のポイントになるようだ。本種の場合、背鰭の第1棘の長さが同定のポイントになるという。この子の同定には再び加藤 昌一さんにお世話になった。ありがとうございました。背鰭第1棘が明らかに長いとお話すると、テングハギという答えが返ってきた。魚類検索図鑑の画像を見ていると、テングハギの背鰭はそれほど長くはなく、寧ろヒメテングハギの背鰭が長いが、幼魚だと違うのかもしれない。いずれにせよ、水中写真だけでなく、標本も見ないと、このユニコーンの子供たちは同定が難しいのかもしれない。

今回の個体は三重県で採集された。前回とは異なり、今回は三重県尾鷲の漁港に水揚げされたものだ。水揚げされたものが氷水で冷やされ、プラスチック水槽の中にさまざまな魚が入れられている。そのなかから頑張って探したのであった。

このテングハギと思われる幼魚、別の個体を飼育していたことがあった。今から10年ほど前に高知県で採集した幼魚。大きさとしては今回の子と同じくらいの大きさだ。

最初は尾柄の帯の様子からヒメテングハギではないかと思ったが、テングハギということであった。テングハギにも尾柄にこのような帯が現れることがあるのだという。

臀鰭の鰭条も長く伸びている。この仲間は独特な仔魚期を経て成長するが、これもその名残だろうか。

残念ながらこの個体は秋に死んでしまった。小さいうちは臆病なのかもしれない。水槽内にはシマハギやサザナミヤッコのほかソラスズメダイやミツボシキュウセンを飼育していたがその影響だろうか。

成魚は全長70cmにもなる。尾鰭上下が糸状に伸び格好よいが、飼育には巨大な水槽が必要となる。家庭の水槽で飼育するのにはあまり向いていないのかもしれない。この仲間で家庭での飼育に向いていると言えるのはミヤコテングハギなどであるがそれでも150cm位の水槽が欲しいところだ。

●ニザダイ科

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