ユカタイシモチ

ユカタイシモチ


▲奄美大島産


▲喜界島産

今日のブログ記事は久し振りのテンジクダイの仲間。スズキ目・テンジクダイ科・ヒトスジイシモチ属のユカタイシモチ。

ユカタイシモチはヒトスジイシモチ属Pristiapogonの魚である。属のつづりはアカヒレイシモチ属Pristiconに似ているが同じ族の属である。ヒトスジイシモチ属は世界で7種が知られているようで、日本には本種の他にカスリイシモチと、属の標準和名にもなっているヒトスジイシモチの3種が生息している。このうちカスリイシモチとは出会っているが、ヒトスジイシモチとは出会っていない。この種は和歌山県以南に分布すると言われ、宇和海にも生息していて「えひめ愛南お魚図鑑」では水中写真が撮影されているので、ぜひ釣りたいものである。

テンジクダイの仲間の分類についてはこちら

▲奄美大島産個体の尾柄部

▲喜界島産個体の尾柄部

ヒトスジイシモチとの区別の方法だが、尾柄部にある黒色斑と、体側にある一本の縦線の位置関係で見分けられる。ユカタイシモチの黒色斑は縦線よりも上方にあるのに対し、ヒトスジイシモチは縦線の先にあり、黒色斑もユカタイシモチのそれより大きくてはっきりしている。ヒトスジイシモチの写真は有していないが、魚類写真資料データベースなどを見ていただきたい。


▲奄美大島産個体の眼 (昼間釣れた)


▲喜界島産個体の頭部 (夜間釣れた)

分布域は愛媛県室手以南であるが、屋久島、奄美諸島以南の琉球列島に分布する。海外では紅海からフレンチポリネシアに至るインド-太平洋に広く分布。これまでは奄美大島、喜界島、石垣島でこの魚に出会っているが喜界島では同じ場所で毎年のように釣れている。奄美大島の個体は瀬戸内町で近所の少年と一緒に釣りをした際に釣れたもの。昼間に釣れたためか、夜間釣れた個体と若干色彩や模様が変わっている。体側の縦線や黒色斑が薄くなっていて、眼の様子も、喜界島の夜釣りで採集された個体とは若干違うと思わせる。夜釣れるテンジクダイの仲間は、昼間とは色彩が違ったりすることが多い。

夜釣りで釣れるのであるが、残念ながら食用にはならないようだ。また観賞魚としても流通されているところは見たことがない。観賞魚として飼育されるテンジクダイは小型のものが多く、本種のように全長10cmを超えるような大きめのテンジクダイはあまり観賞魚として人気がないのかもしれない。

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