イバラヒゲを食べる

イバラヒゲを食べる

先週のことになりますが、またも面白い深海性の魚を入手して美味しく食べました。タラ目・ソコダラ科・ホカケダラ属のイバラヒゲです。

イバラヒゲは分布が広く北太平洋の緯度が高い地域に多いです。日本では土佐湾以北の太平洋岸と北海道オホーツク海岸の深海に分布します。水深1000m前後の海底に多い魚です。今回はこんな立派な個体が2匹も来ました。

日本産のホカケダラの仲間は16種ほどいますが、本種は口がやや大きいこと、第2背鰭起部は臀鰭よりも前方にあること、上顎歯が外側のものは大きく内側のものは歯帯状になること、腹鰭は8または9軟条であるなどの点で日本産のホカケダラの仲間の多くの種と区別することができます。少なくとも頭部を側面から撮った写真、口腔内の写真、腹鰭の写真などがないと同定は困難です。もっとも、ソコダラの仲間の殆どの魚は写真から同定することは困難なのですが。上の写真は口腔の写真。ムネダラほどではありませんが歯が強くて扱いには気を付けるべき種です。

ソコダラの仲間は触ると引っ掛かかるような感じがしますが、これは鱗ひとつひとつに大きく鋭い棘の列があるためです。ソコダラ科魚類のある種などはこの鱗の形が同定に重要なことがあります。

ホカケダラ属の種は大型になる魚種が多く、ムネダラは1.5m、ダイコクヒゲも1mに達する大型種。ムネダラはAlbatrossiaという別属にされていることもありますが、まだ詳しい検討がなされていないともいわれています。たしかに耳石の形状ではムネダラは他のホカケダラのものと違う特徴もあるのですが…。

イバラヒゲを食べる

ソコダラの仲間は色々な種を食べてきましたがイバラヒゲは初めて食べます。ソコダラの仲間は刺身が美味しいのですが、その体形から、あまり大きくならない個体は刺身では食べにくいのです。冬は鍋物で美味ですがこんな暑いときに鍋なんて食いたくないよー。昨日は涼しかったけどこの間ドジョウ採集に行ったときは気温30℃くらいありました。

左の小鉢は鰾をゆでたものなのですがだいぶ溶けていて味もありませんでした。

ということでお刺身。綺麗な白身です。脂が多いのかとおもいましたが意外と脂は少ない感じでした。

胃袋も食用にします。反転させてよく洗います。反転していない状態が上、反転させた状態が下の写真。

今回のイバラヒゲは雄でした。ということで白子をゆでて先ほどの胃袋と一緒に。ポン酢で食べます。

肝臓。タラの肝臓は結構種や個体によって味が違ってくることがあり面白いものです。今回の個体は色こそほかのソコダラ類と同様の感じなのですが、かにみそのような味がしていました。作り方は簡単です。肝臓をゆでてつぶすだけ。

ムニエルはタラの仲間にはよく合います。柔らかくて美味しいです(ムニエルと白子・胃袋ポン酢は刺身や肝臓とは別個体のもの)。今回の魚は、神奈川県「さかな人」長谷川大樹さんに送っていただきました。ありがとうございました。

その他のソコダラ科魚類を食べる

これまで食べてきたソコダラ科魚類は、サガミソコダラムネダラヘリダラ、ヤリヒゲ、モヨウヒゲ、キシュウヒゲ、トウジン、ミヤコヒゲ、ムスジソコダラですが、他の種は食べたことがありません。こういうソコダラが獲れましたよ、といって送っていただければありがたいです。

ソコダラの仲間は面白い形だし、美味しいし、もっと人気が出てもいいと思うのですが、意外なほど釣れても喜ばれないように思います。ソコダラの仲間は美味しいということを、もっと伝えたいと思います。

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コメント

  1. マスターグリ より:

    珍しいハタをいただきました。ミクシィの方であげたので同定お願いします!

  2. 椎名(msfishlover) より:

    わかりましたー mixi行きますね