ハリダシエビス

ハリダシエビス

以前画像でご紹介したことはありましたが、詳しくご紹介するのはこれが初めての魚。キンメダイ目・ヒウチダイ科・ハリダシエビス属のハリダシエビスです。

ハリダシエビスとは

ハリダシエビスは魚類検索図鑑によれば水深90~302mの深い海に生息する種とされていますが、浅い定置網でも漁獲されることがあります。写真の個体もそうで、これは高知県古満目沖の定置網で漁獲された個体。

日本にはヒウチダイ科の魚は3属6種、または7種生息していますが、ハリダシエビス属の魚は肛門が腹鰭の間にあること(ほかの属の肛門は臀鰭の前にある)、稜鱗が肛門の後方にあること(ほかの属では肛門の前方に稜鱗がある)などの特徴で区別されます。

日本近海産のハリダシエビス属魚類は2種が知られていますが、基本的に日本の沿岸で見られるハリダシエビス属の殆どは本種です。もう1種のミナミハリダシエビスは、腹部にある発光器の長さや、ハリダシエビスにある鰓蓋上端の棘がないことで区別されます。体は黒っぽく細かい粗雑な鱗に覆われいます。

ハリダシエビスは日本においては房総半島から九州までの地域に広く分布しています。海外では台湾とハワイ諸島に分布しています。ミナミハリダシエビスの分布域は日本近辺では九州-パラオ海嶺、海外ではこの種の種小名にもなっているサヤ デ マルハバンク、その南方にあるナザレスバンクに生息するとされています。

しかしハリダシエビスの分布域(南日本太平洋岸、台湾、ハワイ諸島)は、キンチャクダイ科魚類であるレンテンヤッコと分布域が似ているのが不思議なところ。

世界ではこのほかに6種が知られている模様。インド―西太平洋、ハワイ諸島と西大西洋に生息していますが、東大西洋と東太平洋には生息していないようです。

沖合底曳網で獲れたハリダシエビス

尾鷲の定置網で獲れたハリダシエビスの稚魚

これまでハリダシエビスとは5回ほど遭遇しました。1回目は冬の高知県古満目。定置網漁業の副産物として入手した個体。2回目は沖合底曳網、海幸丸の漁獲物。3度目は宮崎県延岡の底曳網漁業によって漁獲されたもの。4回目が尾鷲の定置網。5回目は尾鷲の南、熊野の定置網にかかった個体。

5回も遭遇しているのに、今回が実質初紹介となりました。しかし、やっとではあるが、今回ご紹介することができて嬉しい。今年は久し振りに尾鷲方面、あるいは沼津や遠州、土佐湾などへの深海魚探しの旅にも行ってみたいと思っています。

おまけ

以前アカタチ類の見分け方をこのブログで書いたことがありました。ブログを書いた後すぐに、観賞魚店でインドアカタチが販売されたり、浜名湖でもインドアカタチが採集されるなどしているようです。今年は近海産アカタチの当たり年になるだでしょうか。だれか私にスミツキアカタチを触らせて欲しいものですが。

船釣りで水深40~100m前後の海底で、タイやアマダイなどをねらった釣りをしていると、赤い帯のような魚が釣れて驚いた方も多いでしょう...

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