珍しい深海魚 イトヒキアイトラギスを食べる

珍しい深海魚 イトヒキアイトラギスを食べる

まだ四国一周旅行の件を書き終えていないのですが、今回は最近入手した珍しい深海魚を食べる話をしたいなーと思って。その名も「イトヒキアイトラギス」という魚。

イトヒキアイトラギスとは

イトヒキアイトラギスには「トラギス」という名がゴビー、いや、語尾についているのだが、トラギス科でもハゼの仲間でもなく、トラギス科に近縁のホカケトラギス科の魚だ。頭部がぺちゃんこでコチの仲間のようにも見えるが、カサゴ亜目のコチとは違って、頭部には棘がない。

スズキ目・ワニギス亜目のホカケトラギス科はイバラトラギス属、ヒゲトラギス属、アイトラギス属など、日本には6属と学名未決定種のものを含め14種が知られている。深海魚を食べた!というとみんな興味を持ってくれるのだがこのアイトラギスの仲間は深海魚の仲間ではかなりマイナーなものであり話題にもなりにくい。水深200~400mほどの深海底に生息する。

今回は大阪の魚利水産で購入。宮崎県産だという。検索図鑑では宮崎県の分布についてはふれられていないものの、熊野灘、土佐湾、東シナ海、小笠原諸島近海、オーストラリアからハワイ諸島までかなり広い範囲で見られる種だ。宮崎県にいてもおかしくない。

雌雄の違い

▲雄の腹面

▲雌の腹面

▲雄の体側

▲雌の体側と尾鰭

▲雄の第1背鰭

▲雌の第1背鰭

今回は5匹もやって来た。体の模様が微妙に違うものがいて、別種と思ってしまったがこれは雌雄のようだ。

雄は体に蛍光イエローの斑紋をもっている。恐らく深海で目立ち、雌にアピールするときに使われるのだろう。また雄の体側の縞模様は腹部にまで達するが、雌には縞模様がなく、腹面は真っ白である。さばいてみても腹面が真っ白な個体は卵をもっていた。また雌は尾鰭に大きな円形の斑をもつのも特徴のようだ。

第1背鰭棘の第1棘がは雌雄ともに長く伸びている。ハゼの仲間はシマヨシノボリのように雄の第1背鰭が長く伸びるのに対し、雌では伸びないものがいる。しかしこの種は雌雄関係なく伸びるらしい。

食べてみる

名前にトラ「ギス」とつくだけに、キスとトラギスは別系統であることを何度も説明したにもかかわらず家族はキスみたいにてんぷらにして食べたいというリクエストがあったので天ぷらに。

身が非常に柔らかく美味しい。ただしやはり中骨あたりは骨が強く食べにくい感じ。フライでも美味しいと思われる。今回届いた5匹はすべて天ぷらにしてしまったが、刺身でもおいしそうであった。卵は後日薄味の煮つけにして食べたが、これも美味であった。ぜひともまた食べてみたい魚である。

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