リュウグウノツカイを久しぶりに食べる

リュウグウノツカイを久しぶりに食べる

この間もまた面白い魚を購入した。アカマンボウ目・リュウグウノツカイ科・リュウグウノツカイ。

リュウグウノツカイ自体、触るのは8年ぶりくらいで久しぶり。前回はまるごと一匹入手できたものの、今回は残念ながら尾部の方が切れてしまっていた。どうやらこの種は尾の部分を「自切」する方法により捕食者から逃れるようだ。そのかわり鮮度はかなりよく、鰭も真っ赤で腹鰭も細長く残っていて素敵。送っていただいた長谷川大樹さん、ありがとうございました。

▲口を伸ばしたところ

口は伸長させられるが、伸ばし方は同じアカマンボウ科のサケガシラとはちょっと違う印象を受ける。

食性は魚類や小型甲殻類を捕食することが知られている。今回の個体は胃の中に大量のアミの仲間と思われる小型甲殻類が見られた。

▲胃内容物の小型の甲殻類(アミ類?)

食性はこれで小型甲殻類などを食うことが明らかになったといえそうだ。しかしそれでも謎は多い。繁殖の様式や卵の様子などはまだまだ不明なところが多すぎる。この不思議な魚は「生態に関するわくわく」を今後も提供してくれるに違いない。

リュウグウノツカイを食べる

過去この「学会の珍種」を食べたことがある。2009年に東シナ海、以西底曳網の沖底船から頂いたものだ。この顛末は以前にも記事にしたので、ご存じの方も多いであろう。

写真の魚はリュウグウノツカイRegalecus russellii  (Cuvier)です。リュウグウノツカイはアカマンボウ目の魚で...
さーて。昨日はワールドカップで無敵艦隊スペインが決勝進出を果たしました。 きのうの私の「予言」(とはいえ、タコのパウル君と同意見でしたが)...

(このときは食べていない)

あのときのものは2m以上ある大型個体。今回は体が自切しており体高も低い小型個体で、家庭でもさばきやすいサイズ。

以前いただいたものはそのまま塩焼にしたが肉が極めて水っぽかった。「東シナ海・黄海の魚類誌」では「水分が多くて軟らかく、煮ても焼いても硬くならない」とあるが、まさしくそうだった。宇和島のぼろいアパートにある冷蔵庫で保管していたが、後輩の二人にも配りなんとか消費できたという感じであった。

水っぽいリュウグウノツカイから水分を取るにはどうすればいいのか。それは干してしまえばいいのだ。一夜干しで水分を抜けばいいと思ったが…

まさかのぺらぺらに…(写真は撮れなかった)

仕方なく焼いてみる。

▲焼いてみた

実際に食べてみるが、ちょっと硬い。食感はタラの干物ににている。味は悪くなく、食感がとてもよい。

体は銀色だが焼いた後の皮膚にも銀色がかすかに残っている。骨も鰭もまるごと食べることができなかなか美味であった。

リュウグウノツカイの分類について

従来は5種ほどが有効種とされていたリュウグウノツカイ科は今は2属3種が有効種で、リュウグウノツカイ属は大西洋や東太平洋にすむRegalecus glesneと、日本近海を含むインド-太平洋にすむRegalecus russeliiの2種が有効のようだ。日本に生息するのは後者であり、リュウグウノツカイという和名もRegalecus russeliiと同定されるものに充てられる。

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